水資源と水分量

さて、石油資源を巡って争いが起きた20世紀に対して21世紀は水資源を巡って争いが起こるのではないかと心配されています。地球は「水の惑星」とも言われるほど多くの水が存在していますが、実はその97.5%は海水であり人間が直接利用することが出来ません。残りの2.5%の淡水も霧、永久凍土、氷河、地下水(大深度を含む)など利用しにくいものであり実際に人間が容易に利用できる淡水は河川や湖沼など全体のわずか0.3%に過ぎないのです。
1900年から1995年までに世界の人口は2倍に増えましたが水の消費量は6倍に達しています。2013年現在の世界の人口は71億人と推定され、更に増加を続けています。「地球上の水は70億人分しか無い」と言われており、水の偏在によって、2009年(67億人)の段階で既に4億5,000万人もの人々が十分な水を得ることが出来ていませんでした。またこのまま人口の増加と水の消費が拡大して行けば世界の人口の2/3は慢性的な水不足に直面すると推定されます。
世界の水資源に関するデータはいろいろあり、それらのどのデータをとっても正確には推計しづらい為、様々なデータはあるものの、ここでは仮にUNESCO(国際連合教育科学文化機関)が2003年に発表した資料を元に考えて見たいと思います。
これによりますと、地球全体の水の量は138,600万km3あり、そのうちの実に97.5%が海水や塩分の混ざった塩水であり、農業用水や生活用水など我々の生活に直接利用できない水であることがわかります。さらに、残りの2.5%の内、淡水の68.7%は氷河などであり、30.1%が地下水にのぼり、利用が難しい、ないしは利用が制限される水であり、我々が容易に利用できる水は湖沼水の淡水と河川水を合せた全体の0.3%程の約10万km3と計算されます。それでも我々が利用可能な淡水の量は、一人あたりにすれば約10万km3÷71億人=1万4,000m3、仮に1日あたりにしても約14万m3/人もある計算になります。こんなにあって、なぜ不足するのでしょうか?

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地球全体に占める陸と海の面積日はほぼ1:3で、陸地への降雨量は年間110,000km3(一人あたり1億4,000m3/年)ありますが、地下浸透と蒸発分を除く水資源賦存(ふぞん)量 (注)は42,600km3 /年(一人あたり7,100m3/年)と計算されます。(1970年の数値と比較すると12,900m3/年で急速に減少しています。)
※注:水資源賦存(ふぞん)量とは降水量から蒸発量を差し引いた人間が理論上量利用出来る最大量。
それでも、2009年現在で7,100m3/年・人=19m3/日・人 (2013年現在14m3/日・人)と十分な数字に見えますが、雨季と乾季の存在、地球上の乾燥地帯と多雨地帯の存在など降雨量が偏在していることにより、貴重な水資源が使われる前に海に流れ込んでしまうため、100%利用することが困難になります。

下記の図は地球上における水分量(隣は空気量)をイメージしたものです

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Global water and air volume
http://www.sciencephoto.com/media/159214/view

How much water is there on, in, and above the Earth?
http://ga.water.usgs.gov/edu/earthhowmuch.html#.T7C5CuhOiYg