母乳とは?

初乳
出産後最初の数日間は、ねっとりとした粘着性の黄色っぽい母乳がつくられます。
これは初乳と呼ばれ、多量の抗体や成長因子を含んでいます。 赤ちゃんの消化管の成長を促す成長因子や、初めての予防接種と同様に感染を防ぐ多量の抗体が含まれます。分泌される量は少量ですが、生まれたての赤ちゃんにとって必要なものがすべて含まれています。
初乳は、腸の働きを促進して胎便(最初の便)の排泄を促し、胎便に含まれているビリルビンが腸で再び吸収されるのを抑え、新生児黄疸を防ぐ効果を持っています。

移行乳
その後母乳は約2週間の間に量が増え、色・外見や成分も変わってきます。 免疫グロブリンや蛋白質の量が減少する一方で、脂肪分や糖分が増加します。 このときおっぱいは張って重くなります。 このようなおっぱいの緊満は「乳汁潮来」ともいわれ、頻繁に授乳するとしだいに緩和されていきます。

成乳
成乳はさらさらしていて水っぽく、見た目は牛乳のように見えるかも知れませんが、牛乳とは違い赤ちゃんの健やかな成長発達に必要なすべての栄養分が含まれています。
母乳の成分は、毎回の授乳の中でも、あげ始めからあげ終わりにかけて赤ちゃんのニーズに合うように変化していきます。授乳の初めは脂肪分が少なく、糖分、蛋白質、ビタミン、ミネラル、水分が豊富に含まれるさらっとした母乳が分泌されます。授乳が進むにつれて母乳は変化し、脂肪分が多いこってりとした母乳に変わっていきます。

私たちが普段食べるものには、3つの主要な栄養素が含まれています。
蛋白質、脂肪、炭水化物
私たちが食べているものと母乳には、上にあげた3つ以外のものも豊富に含まれています。
すべての哺乳動物の母乳には、これら3大栄養素も含まれていますが、その割合は異なります。 例えば、クジラの乳は人間の母乳よりも脂肪がきわめて多く炭水化物は少なくなっています。また牛の乳では蛋白質が多く、炭水化物が少なくなっています。人間の乳、母乳もまたその割合は他とは異なり、人間の赤ちゃんにとって、適切な量と成分をすべて含むように、人間の赤ちゃんのために作られています。母乳には、産まれたての赤ちゃんを守る独特の、免疫学的に有利な成分も多く含まれています。お母さまの抗体が母乳を通して赤ちゃんへと渡され、赤ちゃんを守っています。
つまり母乳とは、赤ちゃんが必要とする適切な栄養を適切な量、最適な温度で届け、人工乳にはない赤ちゃんを守ってくれる成分を含む、赤ちゃんにとってパーフェクトな食べ物です。